丘の上にログハウスを建てる

夢をカタチにするまでの備忘録

フィンランドの斧の話

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新年あけましておめでとうございます。

いやー。2018年になりましたね。

 

2017年中にもう一記事…!と思っていたのですが、基本的にのんびり更新なので、案の定間に合いませんでした。笑

 

そんなわけで、今年もどうぞよろしくお願い致します。

 

ちなみに写真は、割作業途中の薪をスタインウェイに見立てて、演奏会をたしなんでおられる、我が家のピアニスト様でございます。(娘は見てないはずだけど、ドラマのコウノドリの影響か?)

 

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そして、じっと背中を見守る観客様でございます。

 

 

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演奏終わり、感極まってございます。

 

うんうん。

兄弟仲良くてなによりです。

 

 

 

すみません。前置き長くて…

 

【今日は斧の話です】

さて、2018年最初の記事は、また薪ストーブシリーズで、今度は斧の話です。

 

 

突然ですが、私、結構趣味が変わってまして。

(まあ、ログハウスの時点で世間一般的には変わってますしね。薪ストーブ導入するとかも同じことかも知れませんが…)

結構以下の様なポイントが、物欲の琴線に触れるのですね。

 

・モノとして美しいか。

(造形美としてだけでなく、長い年月を経ても、変わらない良さがあるか。合理的な形か。など)

・今までに無い発想を形にしているか。

 

前者はデザイン、そして後者は新しいアイディアの価値とも言えますが、とにかく「チャレンジングな道具」と「アンティークだけど定番」に痺れてしまう傾向にあります。

 

『アンティークだけど定番』は例えば愛車のフォルクスワーゲンのタイプ2。この車は、発売から約50年経っても未だに色々なCMで見られる定番旧車ですが、これは年月が経ったとしても、変わらない造形美(というよりは愛嬌?)があるから魅力的だと考えています。

まあ、言葉的には、正確に言えば100年経ってないから本当はアンティークって言ったらいけないんですけどね。本当はブロカント?とかヴィンテージ?という表現がいいのでしょうか。

 

そして「チャレンジングな道具」部門で、私のハートをわしづかみにした薪割りの為の道具が、今回のお話にしようと思う『ヴィポケルヴェス・レバーアックス(テコの斧)』という名前の斧です。

 

なにやら舌を噛みそうな聞きなれない名前ですが、それもそのはずでこの斧はフィンランド出身だからです。

さすが北欧。発音しづらい。

 

フィンランドのヘイキ・カルナさんという方が15年の歳月をかけて開発したという、『てこの原理を利用した画期的な斧』なのです。

フィンランドはウチのログ材でもお世話になっていますし、縁を感じずにはいられないのですが、ヴィポケルヴェスはそんなフィンランドの中でも権威のあるフィンランドデザイン賞を受賞している斧です。

 

【他の斧と比べての特徴】

和斧などは鋭い切れ味で繊維を割き、割ります。『斬る』イメージに近いそうです。(私は和斧使ったことないんで、そう言われているというだけですが…)

 

薪割り用斧として定評のある『ヘルコのスプレッティングマスター』のような、薪割りに適した斧は、斧を食い込ませて、刀身で薪を両側に押しのけて、まさに『割る』というコンセプトの斧だと思います。(と言ってもこれも実際に使ってないので、憶測でしかありませんが)

 

それに対しヴィポケルヴェスは、てこの原理を使って、『繊維を引き剥がす』というイメージが良いかと思います。

ヘイキさんが、バールを使って庭の石を掘り起こしていた時に思いついたように、てこの原理を使って、薪の繊維を自分の力以上の力で引き剥がしてくれます。

その為、力の弱い人でも薪割りができるのです。

 

【なんで薪割り機じゃないの?】

薪割り機もいずれあったら良いなぁとは思ってます。

しかし私は薪割りの作業に、ある程度、『運動不足の解消』という目的を持っていました。

日常で、意識しないと本当に全く運動しないので、この薪ストーブ導入をきっかけに、健康の為に日常に運動を取り入れられれば良いなぁと思ったからです。

 

だから斧に求めていたのは、

・薪割りへの取り掛かりやすさ

「時間空いたし、ちょっとやるかな」程度でできる気軽さ

・割りやすさ

初心者なんで…それまで斧とか持ったことないっす。

・安全性

斧があらぬ方向にミスヒットしたり、薪に弾かれたりして思わぬケガは怖いことを調べているうちに知りました。

・メンテナンス性

ミスヒット時に、斧の柄が折れてしまうことは割とよくあるそうで、針金を、巻き付けたりして工夫されているそうですが、なんとなく主義的にそのままの状態で使いたい派なので、折れない丈夫なやつ、刃もそこまでデリケートなやつじゃないやつが欲しい。

 

 

そんな条件を挙げていくと、ヴィポケルヴェスの斧が魅力的になり、必然的にそのシリーズの中でも「1cs」というモデルになりました。

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ヴィポケルヴェス公式サイトより

 

『何にもしなくても、ある程度割れるし、柄が折れることはまずない』と謳っている、ヴィポケルヴェスの樹脂(ポリアミドとグラスファイバーの複合樹脂)シャフトモデルです。

 

「柄が折れることはまずない」

 

ってなかなかの自信が無いと言えないですよね…フィンランドクラフトマンシップに漢気を感じます。 (工場はメキシコにもあるらしいけど)

 

【いざ割らん】

というわけで、百聞は一見にしかず。

「斧を持つのも始めての、スーパー素人が初めてヴィポケルヴェスで薪を割ってみた時の動画」です。昨年の夏撮影です。

 

https://youtu.be/BjfckgTWMMI

 

今はこの時よりは早く割れるようになりましたが、基本的にはそんなに成長してません笑

 

でも薪割りって、本当に楽しいです。

割れた時の爽快感とかは、前から想像してましたけど、実際に体験すると本当に気持ちいいです。

 

というわけで、皆さんも傘立てに斧を置く生活、始めてみませんか?笑